森林インストラクターとは
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外国へ旅行したとき、その国の言葉をいくらか話すことができれば、少しは行動範囲が広がり、時にはその国の友だちもでき、おいしい料理に出会って、掘り出し物のお土産
をゲットすることができるかもしれません。そんな風に思ったことはありませんか。
外国だけでなく、森にも
森の「言葉」があります。野鳥や動物たちの声のみならず、彼らが残していった糞や足跡、また、木々や草花などの植物、それらの落とした枯葉やどんぐり、さらには、風や雨、川や岩も、それぞれ言葉を発しています。そんな言葉を理解することができたら、どんなに楽しいでしょうか。
例えばフィールドで、あなたの目に止まった木に、次のようなインタビューをしてみます。
○ あなたは何歳?
○ いつもその大きさなの?
○ どこから来たの?
○ この場所どう思う?
○ 誰があなたを訪ねてくるの?
○ これまでどんな出来事を見てきたの?
○ とっておきの話はないの?
さて、いくつ答えが返ってくるでしょうか。インタビューする側に力がないと、その木が返事を発していても、なかなか解せません。
そんな森の「言葉」を通訳できるのが森林インストラクターです。
私は、外国語を習得するための駅前留学より、森林インストラクターの資格試験のための勉強を選びました。経験的に身につけてきたつもりの山の雑学について、
学術的な勉強もしたいと思ったからです。かつての受験勉強を思い起こすかのように、テキストを取り寄せ休日返上で机に向かいました。幸い約2ヶ月間の集中勉強で、1次・2次と試験をパスすることができました。
しかし、森林インストラクターの称号を得たからといって、私自身、先のパンフレットにあるバードウォッチングやきのこ狩り、炭焼きなどが、
得意になったわけではありません。
森の「言葉」を解する勉強は、机の上ではなく、フィールドに出てこそ身につくものなのです。ペーパードライバーからA級の森林インストラクターを目指して、これからが
本当のスタートです。
映画『もののけ姫』に登場する“こだま”と話す日を夢見て。
くりんとの活動情報
くりんとは、現在、環境省大台ケ原地区パークボランティアの会に所属し、自然観察ガイドなどの活動を行っています。
【大台ヶ原自然観察ハイキング】
森林浴やハイキングで森の中を歩くとき、森林のしくみや人との係わり、四季折々に美しい花を咲かせる植物やきれいな鳴声の野鳥の名前、生態などについて、詳しく説明してくれる人がいたら、その楽しさはさらに増すことでしょう。森林インストラクターは、森林においての“もの”知りであり、森林を訪れる人々と森林とのコーディネイト役です。
森や山に行く目的はさまざまですが、次のような場合はご相談ください。森林インストラクターの豊かな知識と経験で、より安全で楽しい有意義な時間をもつことができます。
○開催日時 :毎年、5月〜10月の間、月1回東大台を案内しています。日時は、近畿地方環境事務所">近畿地方環境事務所HPをご覧下さい。
○対象 :一般(小学生の参加は保護者同伴とします。) 先着20名程度
○参加費 :100円 ※保険料
○集合場所 :大台ヶ原ビジターセンター前
○申込先 :近畿地方環境事務所吉野自然保護官事務所
TEL:0746-34-2202 受付時間:9:00〜17:00(平日)くりんとへの依頼
○自然観察ガイド ○バードウォッチング ○ネイチャークラフト ○登山・ハイキング
○林間学校講師 ○キャンプ指導 ○自然教室講師 ○ネイチャーゲーム
森林インストラクターへのご依頼は、全国森林インストラクター会あるいは地方森林インストラクター会へご相談ください。また、都道府県などの農林担当部署には、「森林インストラクター登録者名簿」が用意されています。
くりんと(東林 正弘/ひがしばやし まさひろ)は、現在、「奈良森林インストラクター会」に所属していますが、直接問い合わせしていただいても結構です。