Nature Guide
                         くりんとの自然観察ガイド

           
   
 裏山の哺乳類たち  by Cuddeback Attack

2012.10.21.PM7:53 ノウサギ

2012.11.2.AM5:12 タヌキ

2012.11.17AM2:54 アカネズミをくわえたイタチ

2012.10.27.AM5:05 アカネズミ

 

2007年に見つけた動物の食痕(クリ)

 

上画像の円内拡大図

  この地に引っ越してきて10年余り。裏山の哺乳類の存在が気になっている。タヌキの姿を見かけ、ノウサギの糞を発見、カヤネズミの巣にも出会った。また、クリが実る頃になると、私より一足先に駈けつける者がいる。上の写真(食痕)がその証拠だ。このようにホシの尻尾は見え隠れするが、確固たる裏付け証拠がなかなかとれない。
 そこで、わが鑑識課は、アメリカのCuddeback社製トレイルカメラ“Attack”という秘密兵器を手に入れた。税・送料込で 28,749 円(楽天)。カメラは、木などに固定しておくと、その前を通過した動物に反応して撮影する(500万画素のデジタルカメラ)。全天候型。夜間ならフラッシュ撮影、昼間なら動画撮影も可。さらに、日付や時間まで記録する。ファイルはSDカードに記録されるが、USBメモリーに移すこともできる。
 さあ、いよいよ作戦開始。クリの木のすぐ前のコナラにカメラを設置し、1週間待ってPCで画像を確認した。するとなんと、十数枚の写真が記録されていたが、ほとんど真っ白。かすかに、動物らしき輪郭が読み取れる。動物の形跡に、カメラは確かに反応したはずなのだが、肝心の写真がこれでは。解説書をもう一度読み直

野生動物センサーカメラ
Cuddeback Attack

 

すと、フラッシュやピントの合う距離があり、標準設定が6〜8m。今回の設置場所は、クリの落下場所から1〜2m、というのが原因だったらしい。フラッシュは3m以上から細かく設定できるようなので、カメラの前3m付近にクリの実を集め、再度まちぶせすることにした。

 2週間後、とうとうホシの姿をとらえた。ノウサギ、タヌキ、そしてネズミまで映っている。出没時刻に多いのが、(10月中旬以降の)午前3時〜5時のまだ夜も明けぬ早朝。こうした哺乳類の場合、人間の活動時間とは全く逆の夜行性で、そう簡単に遭遇しないわけだ。
フェンス1枚隔てて、そこにはノウサギやタヌキの世界がある。こんな新興住宅地にもそんな隣人がいて、自給自足の生活を続けているとは、驚きでもあり、まだまだこの雑木林も捨てたもんじゃないとうれしくもある。ほかにどんな隣人がおられるのだろうか。今少し、トレイルカメラはそのままにしておこうっと。

 
   

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