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                         くりんとの登山ガイド

           
   
 熊野古道小辺路・三浦峠を行く

吉村家跡の大杉

小辺路マークトライアル in 十津川
2005年11月13日、「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録されたのを記念しての「小辺路マークトライアル in 十津川」というイベントに参加した。
簡単に言えば、十津川村内の熊野古道小辺路を歩こう(山岳マラソンの部もあり)という趣旨のもので、今回は三浦峠越えのコース。
この小辺路は交通の便が悪く、例えば三浦口まで車を利用して行っても、三浦峠を越え、降り立った十津川温泉から車を置いた場所まで戻るのに、一苦労する。
村営バスや奈良交通バスが走っていないわけではないが、時間帯や連絡のことを考えれば、まず期待できない。
しかし、今回のイベントでは、「昴の郷」を起点に、<三浦口>までバスで送ってくれ、さらに<西中>まで迎えのバスが来てくれるというのだから、このチャンスを逃がすわけにはいかない。
というわけで、下の表では10時間かかる「三浦峠越え」のコースを、距離約12km、所要時間5時間弱で踏破することができた。


シロモジのお迎え三浦峠

熊野大社への参詣道としては、こちらの小辺路(こへち)は3つの峠(1000m級の山)を越えねばならず(下表参照)、起伏の少ない中辺路(なかへち)が古代より一般的であった。
したがって、この熊野古道は、なかば生活道路や商用道路的な要素をもっており、幕末の頃、人目を避けたい志士たちもこの道を利用したという。
世界遺産の指定を受けたせいもあるのか、道標やトイレ等の整備もされており、三浦口から三浦峠までは道もよい。一方、峠から西中までは所々道幅も狭く危険箇所もある。
シロモジが多く、黄色く色づいた葉が一服の清涼剤となって元気づけてくれる。

昨年は、「果無峠越え」を歩いたので、今度は「伯母子峠越え」を歩きたいと思っているが、こちらは一層交通手段がネックとなる。
車2台で行っても1日では難しいかもしれないし、やはり、次なるイベントを期待するしかないかなあ?


シロモジの落葉

<熊野古道・小辺路> ※今回は三浦峠越えのルート

起点 峠(標高) 距離(所要時間)
高野山    
水ヶ峰 19.3km(9時間)
大股    
伯母子峠 (1080m) 16.0km(7時間)
三浦口    
三浦峠 (1246m) 21.7km(10時間)
十津川温泉    
果無峠 (1114m) 11.3km(5.5時間)
八木尾    
三軒茶屋跡 5.6km(1.5時間)
熊野本宮    
 
 
五百瀬小学校跡(出発点)   (三十丁の水)
 
地蔵菩薩座像   矢倉観音堂
 
 
   

 
   

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