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やまとの花手帖

 
         
         

ツクシシャクナゲ (筑紫石楠花)

ツツジ科ツツジ属

東大台(2010.6.5.)

 シャクナゲはツツジ科、その仲間は湿潤性の高木が避けるような乾いた尾根筋に自生地を見つけた。こうした地形は水はけがよい分、表土は薄くやせている。したがって、ツツジの仲間には地面を突き刺すような大きな根はなく、細かく浅い根が表層を這うようにわずかな土を掴んでいる。大台ヶ原では大蛇ーやシオカラ谷に下る尾根筋や日出ヶ岳山頂周辺に、また玉置山山頂(十津川村)などに見事な群落地が見られる。

 シャクナゲは変種や品種が多く、花の色だけでは容易に区別がつかない。大きく分けると、東北から中部地方までの山地に分布する「アズマシャクナゲ」。紀伊半島以西の本州・四国・九州の山地に分布する「ツクシシャクナゲ」。そして、北海道・本州の亜高山帯〜高山帯に分布する「キバナシャクナゲ」と「ハクサンシャクナゲ(石鎚山も含む)」に分けられる。
 したがって、紀伊半島の場合はツクシシャクナゲ。ツクシシャクナゲとアヅマシャクナゲの違いは、以下の通りである。
○アズマシャクナゲは高さが1.8m程度で、花の長さが3.5cmで、5裂、オシベが10本
○ツクシシャクナゲは高さが3.5m程度で、花の長さが5cmで、7裂、オシベが特に長く14本
 ツクシシャクナゲの変種として、「ホンシャクナゲ」というのがあり、葉裏の表情に大きな違いがある。褐色(オレンジ色に近い)の毛を厚く密生するツクシシャクナゲに対して、「ホンシャクナゲ」は銀白あるいは灰褐色で毛が少ない。母種に対して変種に「ホンシャクナゲ」の名がつくのはなんともややこしいが、海外に最初に紹介されたのが変種の方だという理由を見つけたが...。

 4〜5月
 本(紀伊半島以西)・四・九