Home

 

やまとの花手帖

 
         
         

ふたりはニリンソウ

キンポウゲ科イチリンソウ属

金剛山・カトラ谷(2014.5.2.)

 山の地図で「お花畑」という表示をよく目にするが、実際にそこを歩いてみても、そうそう出くわすものでもない。開花期というのは、数週間単位で遅かったり早かったりするからだ。ましてや、人工林に覆われた金剛山など、お花畑とは無縁と思っていたが、カトラ谷を歩いていた時に、ついにお花畑に遭遇した。遠目には、クローバーのグランドカヴァーと化したようにも見えたが、ニリンソウであることがわかった。
 ひとつの茎に花を2輪咲かせるのが、その名前の由来らしいが、二輪目は少し遅れて咲くので、“一輪草?“に見えるものも多い。花言葉は「友情」「協力」と見た目そのままだが、もう一つ「予断」とある。二輪目も必ず咲くよという予断だろうか。実は、同じルート上に、イチリンソウの自生地もあり、開花期もほぼ同じである。イチリンソウの方は、花が何倍も大きいのですぐに見分けはつく。

 

 

 さて、ニリンソウと聞けば、川中美幸の「♪二輪草」をイメージする人も多いだろう。どんな歌詞だったかなと調べてみると、一番の歌詞に「好きで一緒になった仲 喧嘩したって 背中あわせのぬくもりが かようふたりは ふたりは二輪草」とあった。この清楚な白い花に、惚れた腫れたなどと浪花節を艶歌は似合わないと思うのだが、それは私だけだろうか。 

 4〜6月
 北・本・四・九