Life in the wood
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  オプティマス123R  


25年以上使い込んで、鍋のハンドルは2代目。


固形燃料を使ってプレヒート。


123Rがおさまるコッフェルを見つけた。

 

ガソリンストーブといえば、ホエーブス(Phoebus社・オーストリア)やオプティマス(OPTIMUS社・スウェーデン)に、根強い人気がある。
特に、オプティマスの方は小型ストーブを得意としており、今回紹介する123R(SVEA)は、1800年代後半に開発されて以来100年以上にわたって大きなモデルチェンジもなく製造され、まさに"King of stove"の名にふさわしいモデルである。
兄弟製品に、弁当箱型でコンパクトな8Rのモデルがあるが、私は、真鍮製のこの容姿に一目ぼれし、123Rを学生時代に購入した。

この製品は、筒状でザックの中ではかさばり、燃料の予備タンクも必要である。
そして、なんといっても面倒くさいのが、プレヒート。
点火までに、ガソリン・タンク内の気圧を高め、燃料供給をスムーズにする必要がある。
コールマン製のものは、ポンピング機能が付いていてとても便利だが、こちらは固形燃料等でタンク上部を温めてやらねばならない。
点火成功後も、火力が安定するまで時間がかかり、扱いなれるにはしばらく経験を要する。
とまあ、欠点ばかりを先に並べたが、それでもこのストーブに愛着があるのは、使い込むほど味わいが出てくるからだろうか。

最近見直したのが、このサイズにしてこの火力。
着火が簡単で使いやすいEPIのガスコンロも、長年愛用してきたが、冬山では、極端にそのパワーがダウンする。
それにひきかえ、123Rはゴーゴーとけたたましく音を立てながら、むしろその騒音が頼もしくも思え、確実に温かいものを提供してくれる。
そして、最近、123Rを収納できるチタン製のコッヘルを見つけたため、今は少々重くかさばっても、こちらを携行することが多くなった。
25年以上も前に購入したが、未だ故障はない。
モデルチェンジがほとんどされず人気商品ということで、パーツもネット上で簡単に手に入りそうだ。
日本製品は、比較的モデルチェンジの繰り返しによって消費拡大をねらっている傾向があるゆえ、名器と呼ばれるものがすくないのではないだろうか。
このオプティマス123Rは、まちがいなく名器である。

●サイズ 130×95mm ●重量 550g 
●使用燃料 ホワイトガソリン ●タンク容量 120ml ●燃焼時間 約60分 ●最大出力 1300Kcal/h


コーヒー1杯分の湯が沸かせる鍋兼フタ(アルミ製)。


Snow Peak社のチタン製コッフェルが、右上の種明かし。


こちらも25年以上愛用のガスコンロで、123Rと使い分けている。