Life in the wood
                          くりんとの森の生活

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  L.L.Beanと共に40有余年
 
   
 
   

 1992年(平成4年)、L.L.Beanは日本での事業を開始した。当初は西友と松下電器の合弁によるライセンス事業であったという。私がL.L.Beanというアウトドアメーカーを知ったのは、学生時代で1980年代初頭。当時、梅田の阪急三番街にソニープラザがあって、そこに小さなL.L.Beanショップが店を構えていた。そこで最初に買ったのはトートバッグだった。その頃、大学のキャンパスでも、このブランドはほとんど認知されておらず、自己満足だった。L.L.Beanといえばビーン・ブーツだが、私の友だちがそれを購入して履き、キャンパスに現れたときは明らかに浮いていた。
 卒業後の勤務先が梅田から遠くなると、個人輸入という楽しみを覚えた。英語表記のカタログを見ながら、商品の価格をドル換算し、運賃を見積もって算段したものだ。90年代は円高だったのも幸いである。1997年に、関西の旗艦店としてL.L.Bean梅田店が大阪マルビルにできてからは、そちらにシフトしていく。
 2004年に発売されたSUBARUアウトバック2.6L「L.L.Bean EDITION」には10年ほど乗った。本革とアルカンターラを組み合わせたアイボリー色の専用シート(L.L.Bean型押しロゴ入り)、本革巻ATセレクトレバー、MOMO製本革巻/ウッドステアリングホイール、パネルサイドやドアトリムに木目調の装飾を施すなど、上質感のあるアウトドア・コンセプト満載であった。
 では、以下に、長年愛用しているL.L.Beanの顔とも言うべきクロージングやギアを紹介。

【ビーン・ブーツ(8インチ)】
 1912年からつくり続けられているハンティングシューズ。まさにL.L.Beanの代名詞である。かつては着脱容易なラバー・モカシンを愛用していたが、最近は、冬場のブーツ代わりに、タウンユースである。製造開始からちょうど100年という節目に購入したので、記念に特製の靴紐タグが付いていた。
このブーツ用にブーツ・ソックスというのが販売されていて、内装にクッション材の乏しいビーン・ブーツにおいて、足が痛くなくとても暖かい。素材はソフトなメリノ・ラムウールで伸縮素材混紡により、型崩れしにくく、丈夫で長持ち。

【ボート・アンド・トート】
 1944年、氷の塊を運ぶためのバッグとして発売されて以降、今でも同じ丈夫な24オンスのキャンバス地を使用し、米国メイン州の自社工場でひとつひとつ手作りされている。かつて、持ち手の部分の色は紺・赤・緑、容量は8L・17L・35Lなど種類が少なかったが、今は多種多様なものが販売されている。難を言えば、持ち手の色の付いた布は耐久性に欠ける。

【フィールドコート】
 1924年に初めてハンティング用として紹介された、L.L.Beanの定番コート。表地は耐水加工を施した綿100%の丈夫な素材を使用。襟と袖口の16ウェールのコーデュロイがポイントである。私愛用のものは、洗濯のたびに色落ちし、あの鮮やかなサドルカラーがすっかり色あせてしまったが、それはそれで味わいがある。デザインがほぼ同じで、化繊製のフィールドコートも購入した。こちらは色あせず、タウンユースである。

【クラッシク・セーター・クルーネック・バーズアイ】
 現在は、ラムウール100%で「クラシック・ラグ・ウール・セーター」という名称で販売されているが、私が30年以上前に買ったときは、綿60%/ポリエステル40%製であった。ただ、クルーネックやバーズアイ柄は今も昔も変わりないデザインである。当時、ジャパン・フィットなる規格はなかったので、カタログを通してのサイズ選びに苦労したが、182cmの私はLサイズでぴったしである。  

 
70〜80年代のブッロク体タグ   80年代の通称「ツートン・タグ」