紫色した大きな松ぼっくりは、遠目からでもよく目立つ。トウヒのものは下向きにぶら下がるのに対して、モミ属のものは上向きに直立している。また、この松ぼっくりは、熟すと1枚1枚鱗片状にはがれて風に飛ばされるため、最後に細い支柱だけが残る。したがって、クロマツのような完成形の松ぼっくりが地面に落ちていることは少ない。
ウラジロモミの最大の特徴は、その名にあるように葉の裏の真っ白な気孔帯。ただ、トウヒの葉も似たような真っ白な気孔帯があるため、私の場合は、最終判断として葉の付け根にあた葉枕(ようちん)があるかないかで見分ける。ウラジロモミをはじめ、モミ属は葉枕がない。 |