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デジスコ野鳥図鑑

 
         
         

ヤマガラ (山雀)

スズメ目シジュウカラ科

金剛山麓(2008.12.7.)

 メジロ同様に、かつてはヤマガラの愛鳥者が多かった。人なつっこく、人手から餌をとって食べる。堅い木の実も嘴で挟んで小枝に打ち付け、器用に割って食べる。こうした姿が愛らしく、人気があった一因だろう。しかし、この鳥の魅力はこれだけに終わらない。実は、学習能力が高く、様々な芸を身につけさせては披露させて楽しむという歴史もあるのだ。有名なのはおみくじを引かせる芸だが、他には「つるべ上げ」「鐘つき」「かるたとり」「那須の与一」「輪ぬけ」といった技もあるようだ。江戸時代の娯楽として、神社の境内などで盛んに披露させたと伝わる。現在、鳥獣保護法によりその飼育そのものが禁じられているため、もはや芸をさせることも見ることもできない。動物愛護運動の高まりもあって、猿回しがそうであったように、“野鳥虐待”との非難を受けかねないが、誤解を恐れずに言えば、野鳥と日本人との関わりを伝える文化の1つだったと、少し残念だ。
 シジュウカラは「ツーピー、ツーピー」あるいは「ツツピー、ツツピー」とさえずるのに対して、ヤマガラは「ツーツーピー、ツーツーピー」とややのんびりと間合いを作ってさえずる。共にモールス信号のようだが、耳が慣れてくると聞き分けることができるようになる。わが家のイロハモミジの木にもやって来るが、イガムシの繭を突いて割っては、中の蛹をつまみ出し、足で押さえながら美味しそうについばんでいる。冬場、バードフィーダーに雑穀を入れて餌付けすることもでき、現代人とヤマガラの距離感はこの程度が望ましいのかもしれない。

  シジュウカラと同じ大きさで、腹や背の茶褐色がよく目立つ。
 ほぼ全国的に留鳥としてすみ、暖地の常緑広葉樹林に最も多い。