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野鳥一期一会

 
         
         

シベリアならば聞けるかもツグミのさえずり 

スズメ目ヒタキ科

金剛山麓(2008.3.15.)

ここ金剛山麓においては、冬鳥の代表。芝生や舗装されていない歩道に下りてきては、数歩はねて胸を反らせた姿勢で立ち止まり、また数歩はねるという動作をくり返す。ヒヨドリ大だが、その所作はいたって静かで、繁殖地が大陸のせいか鳴き声もほとんど聞けない。したがって、「(口を)つぐむ」という古語がその名の由来だと聞く。しかし、繁殖地の樺太及び樺太以北のシベリアでは、そのさえずりはホオジロなどにも勝るとも劣らない美声らしい。
  翼の栗色の羽縁の幅は、固体によって異なり、ほとんど栗色が見えないものから、大雨覆と風切全部が栗色に見えるものまである。また、胸の黒斑にも変化が多く、個体差が大きい鳥である。したがって、野鳥に興味を覚え始めた頃は、ツグミの同定に自信がなかったが、今や、1羽1羽識別しやすいという観察上の面白さも加わる。

  写真は梢に留まっているが、芝地をピョンピョントはねながら地面突いている姿がツグミっぽいかもしれない。
  冬鳥として渡来し、畑・水田・河原・芝生等の開けたところに下りて餌をとる