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野鳥一期一会

 
         
         

川辺のヴォーカリスト、キセキレイ 

スズメ目セキレイ科

@♂ A大台ケ原(2011.7.17.)

山中でセキレイ類を見かけると、水辺が近いのかなと推測できる。敵から発見されやすいはずの広い河原の石の上にも、この鳥の糞をよく見かける。長い尾にスポーツカーのようなボディ。目にも止まらぬ早さで飛翔を繰り返しているから、ちょっとやそっとでトビなどには捕まらないのだろう。
 渓流によく響く大きな声でさえずるその美しさは、意外に評価されていない。針葉樹の幹の先っぽで、盛んに歌っていた雄が、しばし林の向こうに姿を消したかと思いきや、大きなバッタを加えて戻ってきた。「こんなに大きな獲物を捕ることができるんだぞ」と言いたげに、同じ幹の先っぽで平らげてしまった。

  夏羽は、雄の喉は黒くて白い顎線が目立つ。雌は喉の色が白から黒いものまである。
 九州以北で繁殖し、平地から標高2,000m以上の高地にまでいる。川、池、湖沼等のそばにすみ、北地や高地のものは暖地へ移動して越冬する。