東大台では、トウヒやウラジロモミ、コメツガなどの針葉樹林で、「ツピンツピン」とさえずるのをよく聞く。カラ類では最も小さく、樹冠を好むのでいてはなかなか姿をとらえにくいが、数年前、中道で白いビニールテープと戯れる姿を見かけた。夢中になっていて、こちらが近づくののも気づかない様子だったが、巣の材料を集めていたのだろうか。
大台ヶ原でヒガラと親しくなったはずなのに、金剛山で出くわした時にはすぐにそれと気づかなかった。ヤマガラとの混群にいた一羽を見かけた時、最初、シジュウカラの幼鳥かなと思った。帰宅後、撮影した画像を見ると、シジュウカラに比べてどうも顔立ちに品がなく、髪の毛が逆立ち乱れていた。さらに、シジュウカラの特徴である胸から腹にかけての太く黒い線が、首の下でちょん切れている。端正なシジュウカラらしい雰囲気がないなあと図鑑を手に取ると、「ヒガラ」だと分かった。もう見間違うことはないだろうと、コツを掴んだつもりでいるのだがどうだろう。(笑)
カラ類では最も小さく、シジュウカラ>コガラ>ヒガラの順となる。シジュウカラによく似るが、頭は黒くて短い冠羽があり、首の黒い羽は胸でとまっている。「チョチンチョチン」あるいは「ツピンツピン」と細い声でさえずる。
屋久島以北の山地の針葉樹林に留鳥としてすむ。 |