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野鳥一期一会

 
         
         

樹上ビオトープの中のエナガ

スズメ目エナガ科

金剛山麓(2008.12.7.)

 一頃、学校や公園に池を作ってミニ生態系を再現しようとする「ビオトープ」づくりが話題を呼んだ。意図的にメダカやオタマジャクシを放つこともあるが、そうした空間にはやがてプランクトンやボウフラが発生し草が生え、そうしたエサや水場を求めて野鳥やトンボが飛来する。このように、一つの小さな水たまりが生き物たちの井戸端になるという試みが「ビオトープ」である。私も庭に水蓮鉢や防火水槽を置いて雨水を貯めメダカを放っていたが、やがてヒヨドリが水浴びをしに来るようになった。また、トノサマガエルが居座り毎年姿を現すようになった。
 一方、1本の木を植え、人の背を越すぐらいに大きくなってくると、野鳥や昆虫の集まる樹上ビオトープも生まれる。わが家ではブナやイロハモミジが大きく育っているが、それらの木についた虫の幼虫や卵をねらってシジュウカラ、エナガ、コガラなどは冬の間混群となってやってくる。その中の文字通り尾の長い鳥がエナガで、容易に見分けることができる。

 名前の通り体調の半分は尾っぽで、嘴は短小。
 
中国を主産地とし、日本では留鳥である。九州以北の丘陵や低山の林に留鳥としてすむ。