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わがヒーロー坂本龍馬のデジタル化

 2009年の夏から、岡林信康氏の活動初期のアルバムが順次復刻CD化されている。これまで岡林氏は「過去の作品を再び出すことに全く興味がなかった」ということだったらしいが、ファンからは長い間、レコード・CD化が待たれていた。今回の一連の復刻は、岡林の音楽が再び若い世代に注目され始めているということも一因らしい。年末の12/27にTBSで放映された「情熱大陸」でも、このことが取り上げられ、再びブレイクの勢いも増してるようだ。そう言えば、かつて“フォークの神様”とまつりあげられた60〜70年代の社会情勢と今とがオーバーラップするような気もする。私の中では、20年前に岡林信康という火がつき、その後のエンヤトット一座の活動の端となっている。
 一方、ビートルズの全アルバム(15タイトル)がデジタル・リマスター化されて話題を呼んだのも、2009年の夏であった。私の場合、中学生〜大学生の頃に夢中となって、レコードの方を全アルバム持っているが、「ザ・ビートルズ・ボックス」として3万円前後で販売されているとなると、気になって仕方がない。
 さて、さらに話は変わるが、2010年のNHK大河ドラマとして福山雅治主演の「龍馬伝」が始まる。年末からNHKを中心に龍馬を紹介する番組が放映され、主演が今話題の福山となれば、今年は間違いなく坂本龍馬ブームの年となるであろう。私の龍馬像は、司馬遼太郎の「竜馬が行く」を基本として成り立っており、こちらも20年ほど前にマイブームとなって、高知や京都の所縁の地を訪ね歩いたりもした。しかし、その時の龍馬像からすると、今回の福山のイケメン龍馬は、私にとってさしずめ「龍馬のデジタル・リマスター版」といったところだろうか。
 この一年、私の青年期のヒーローが、「デジタル化」というフィルターを通して、再びブレイクしようとしている。いいものは、本物は、その時代にあった形に変えられながらも、何度も求められていくものなんだとしみじみ思う。奇しくも時同じくして、エンヤトット一座がかつて制作したカセットテープ・アルバム(全4巻)を、この正月休みにデジタル化した。これまで音源がテープのままだったので、これで何十年か賞味期限が延びたというわけだ。ただし、こちらは時代の要請がまだありませぬが。(笑)

by くりんと