Guitar Case 59

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たこ焼き屋の「信頼」

   

たまたま通りがかった屋台のたこ焼き屋が、美味しそうに焼いていたので、買って帰った。
お腹もすいていたし缶ビールを片手に食べたら結構いけた。
味をしめて、後日、同じたこ焼き屋のを買って帰ったが、よく焼けていなくて美味しくなかった。
前回は忙しかったのだろうと、三度買って帰ったが、タコも小さくやっぱり美味しくなかった。
もう2度と行くまい。

こうした経験は、大なり小なりあると思うが、このたこ焼き屋、恐らく長続きしないだろう。
しかし、流行っているたこ焼き屋はちがう。
夏でも冬でも、忙しくてもそうでなくても、若い女性がお客でもオッサンがお客でも、つまりいつだれが買っても「同じ品質の商品」を提供し、裏切らない。

私自身、この秋、某電機メーカーの電子レンジ製造ラインに1ヶ月間携わった。
人件費の安い外国製品との競争に負けないよう徹底したコスト削減と効率の向上に日々努力しているが、何万台作っても、だれが作っても、いつ作っても「均一の品質」であるべきことには、一番のエネルギーが注がれている。
それはつまり、これまで支持してくれた○○ブランドに対しての「信頼」を裏切らないことでもある。

バンドにも同じことが言える。
プロであるなしにかかわらず、意識の高いバンドは裏切らない。
その味が好みかどうかは聴衆が決めることであって、歌い手は、どんな環境、どんな会場、どんな聴衆、どんな体調であろうとも、いつも確かな「品質」の維持に努める。

一方、作り手の資本(バンドの力量)によって、その「品質」を維持しながら提供できる「日産個数(1回のステージ時間)」というのもある。
その場の売り上げだけに目をやり、身の程をわきまえないと、先のたこ焼き屋と同じ道を歩むことになる。
目下、私たちの課題!

by くりんと