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奈良県立万葉文化館がおもしろい

平成13年9月にオープンした奈良県立万葉文化館(高市郡明日香村)。
こちらは、建設に先立って発掘調査が行われた結果、予定地から富本銭の鋳造炉跡群が見つかり、建設を続行すべきかどうかの一騒動もあった。
そういう理由だけではないが、「万葉文化館」というネーミングも、館内展示をイメージするに足りず、近くを通っても敷居が高かった。
いや、実際は一度訪れたが、駐車料金500円におののき、Uターンしてしまった。
さて、このたびは、こちらの野外ステージを利用した「万葉のひろば」というイベントにエンヤトット一座の出演が決まり、秋深まる


万葉文化館野外ステージ

明日香の舞台でひと時を楽しんだ。

出演後は、いよいよ本館を見学することに。
この夏、万葉集に興味を持って以来、実は、けっこう楽しみにしていた。
この資料館は、『万葉集』をひろくふかく紹介する文学的な施設だろうと推測していたのだが、1階は案の定、万葉集に詠まれた和歌をもとに描かれた日本画の展示室。
ところが、地下1階へ降りると、「歌とはなんだろう」「歌の広場」「万葉劇場」「万葉おもしろ体験」「さやけしルーム」といった万葉の時代を体感できる展示空間となっている。
これはおもしろそうと直感!

【歌とはなんだろう】
 私たちの日常生活に見られる様々な「うた」の形をとりあげ、原初の万葉歌に遡って考えていくためのきっかけとします。解説パネルで万葉歌との関連性を紹介します。
 映像と鏡の万華鏡トンネル空間で、「声によるうた」や「文字によるうた」を放映します。

【万葉の広場】
 海石榴市をはじめ東市、西市、軽市などをイメージした古代の市空間を再現しています。個々の小屋に展示ユニットを配し、「声」で歌われた古代の歌から「文字」で表現された歌、アジアの歌など、万葉歌を中心とした様々な歌に出会えます。
 歌に興じる男女、市の人々などのシーンや、歌垣に始まり、万葉時代までの掛け歌の系譜を映像で紹介したり、パソコンを使ったクイズ形式のゲームがあったりと古代空間を体感できます。
 歌を通して男女が誘い合う歌垣の様子を常陸国風土記や日本書紀に載せられた物語を例にファンタジックな紙芝居風アニメーションで紹介します。

【万葉劇場】
 万葉歌人の歌をもとに、それぞれの歌人の個性や心情、人間関係や時代背景などをとりあげ、人形、映像、アニメーションなどの複合的な手法で紹介する劇場空間です。
 能や雅楽をはじめとした日本の伝統芸能のエッセンスを抽出し、新しい創作歌劇として現代に生まれ変わらせます。
人形と映像による歌劇「額田王」と「柿本人麻呂」、アニメーション「万葉のふるさと」の3本立てです。

 (『奈良県立万葉文化館ホームページ』より抜粋)

上記の説明にも見られるように、決して『万葉集』にとらわれず、古代の「うた」の成り立ちをたどっていく企画がおもしろい。
西洋音楽一辺倒の日本音楽シーンの中で、昨今は、和太鼓グループなどが海外公演に出かけては、日本のアイデンティティーをアピールしている。
しかし、日本の、万葉の時代の、古代音楽にも、私たちのアイデンティティーを垣間見れることが、ここ万葉文化館では体感できることでしょう。

by くりんと