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Guitar Case 106

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『旅芸人のいた風景』 プロとアマの違い

 

 『旅芸人のいた風景』の筆者沖浦和光氏は、1993年頃、「ガマの膏売り」のプロを探してみたが見つからなかったと言う。その時、大道芸を研究しているアマチュアの一座を紹介され、その熱演を鑑賞した。子どもの頃から何十回もプロの芸を見てきた筆者は、上手だけどなにか違うと感じ、 著書の中で、「プロとアマの違い」を以下のように述べている。以下、抜粋。

 私たちがひと昔前に見たプロとはどこかひと味違う。それは技芸の違いではない。一体どこが違うのか、舞台を見ながらあれこれと考えてみた。結論として、「なんとしてもこれを買ってもらわないと食っていけぬ」という気迫の違いだと感じた。
 つまり、生活が懸かっているかどうかなのだ。これだけ売上げがないと今晩のメシ代にも足らないし、木賃宿にも泊まれないという切実な思いが、大道で演じているプロの場合は、見物人にもひしひしと伝わってくる。だが小綺麗な室内でやる芸では、どうしてもその切迫感がない。趣味でやっているアマチュアでは、どう工夫しても乗り越えられない壁である。

 アマチュア・バンドを30年近くやっている私たちにとって、今ひとつ、乗り越えられない壁がある。それは、「生活のかかった気迫」が決定的に欠けていると言うこと だろう。なりふり構わない気迫が、聴衆の目を耳を釘付けにし、心を揺さぶるのかもしれない。向上心や熱心な練習だけでは、永遠に辿り着かない境地 。

by くりんと