Guitar Case 10

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続・河島英五氏に捧ぐ

上方落語が好きで、桂枝雀や南光をひいきにしていたが、以前、南光さんの独演会を聴きにいった際、パンフに河島英五さんのコメントが紹介されていた。
内容は、南光さんの「ちりとてちん」を聴いて、無性に茶碗蒸を食べたくなリ、我慢しきれず帰り道食べに寄った、という具合の話だったと記憶しているが、この時、両者の関係が私の中で確かに結びついた。

しばらくして、私が尊敬する岡林信康氏のコンサートを聴きに御堂筋会館へ行った時、南光さん(当時は、べかこ)からの花輪が届けられているのにハッとし、ロビーの一角で南光さんがパンを食らっていたのを見て二度びっくりした。
ここでもまた、私の中で、点と点が結びついた。

ちなみに、枝雀さんと河島さんとは、NHKの朝ドラ「ふたりっ子」で共演している。

はたして、岡林さんと河島さんとの間にも、交遊があったかどうかは私の知らないところだが、こうして地下茎のように、私の憧れたエンターテイナーたちがつながっていることに、とても熱くなったことを思い出す。
よくよく考えてみれば、彼らはみな関西人で、京阪神を拠点に活動しているという共通点もあるのだが、それとも、南光さんと私が似たもの同士というだけのことだろうか。

私の憶測では、岡林さんと河島さんとの間には、ほとんど接点がないだろうと考えるが、共に「どう生きるんだ?」ということを問い掛けてくれた稀有なミュージシャンである。
枝雀さんだって、落語という表現手段で、やはりこの世の味わい方を示してくれた。
偶然というよりも必然的に、彼らに出会ったのかもしれない。

そのうち、今度は、私が若輩たちに示す番?
どうやって?
なにを?
どうやら、そういう歳が近づきつつある。

by くりんと